ぐり茶の味の特徴は【渋み】が少ない
これを実証するためちょっとした実験をしてみました。
弊社で販売している「ぐり茶」と「深蒸し煎茶」を同価格帯商品を成分分析してみました。
お茶の味の「渋み」を生み出す成分はタンニンといわれる成分です。
このタンニンの含有量が少ないほど渋みを感じるのが少なくなるのです。
実際に成分分析をするのは下記の「茶成分分析計」です。
この機械では、水分・全窒素・遊離アミノ酸・テアニン・繊維・タンニン・カフェイン・ビタミンCという8項目の成分を分析することが可能。
お茶の味を決めるのは、上記の中では、全窒素・遊離アミノ酸・テアニン・タンニン・カフェインですのでこの5項目の検査を重点に置いて検査しました。
検査は、誤差をなくすため、1商品に付き2回行い、平均値を出します。
あくまで簡易検査なのでばらつきを防ぐためです。
検査したのは、ぐり茶と深蒸し煎茶で計10商品。
検査結果は下記の表にまとめました。
「ぐり茶の杉山のぐり茶はまろやかだ!」とよくお客様に言われる要因は上記の表から読み取れます。
まず、渋味の主成分「タンニン」の値が、ぐり茶は13.2%~13.8%。
深蒸し煎茶は13.9%~14.7%。
煎茶の中でも渋み少ない「深蒸し茶製法」の煎茶でもタンニンは14パーセント以上含まれているに対して、ぐり茶はなんとすべて13%台。
このタンニン含有割合が少ないのが、ぐり茶は渋みが少ないと言われる要因です。
なぜ、ぐり茶はタンニン成分が少ないか!?
それは荒茶製造工程の違いで生まれてくると思います。
ぐり茶の製造工程は、煎茶の針のように形造る「精揉」という工程がありません。
※ぐり茶と煎茶の荒茶製造の違いはブログ掲載中
「精揉」という工程は茶葉の形状を針のようにまっすぐさせるため力を加えてます。
ぐり茶はこの工程がなく、その代りにぐり茶の形を作る「再乾」がありますが、この工程は茶葉に力を加えることなく遠心力を利用して葉を丸めていくだけです。
この「精揉」があるかないかの違いで【渋味】が変わってくると考えられます。
さらに、味の旨味を感じる成分は、全窒素。
これも上記の表を見ていただけるように、ぐり茶は5.5%~6.3%。
深蒸し煎茶と比べてみても、当社のぐり茶は同価格帯を比べて上回っています。
味覚だけでなく「ぐり茶は渋みがすくないんですよ」という実験でしたが、実際のデータからもはっきりと深蒸し煎茶との違いが出て驚きました。
まろやかで渋みが少ないと言われる「深蒸し茶」よりさらに弊社の「ぐり茶」は渋みがなく旨味多いお茶ということがはっきりしました。
※弊社の「ぐり茶」と「深蒸し煎茶」での結果です。