ぐり茶の葉っぱの形をまじまじと見ると写真のようによじれています。
普通のお煎茶・深蒸し茶と比べるとまっすぐな形では無いです。
ぐりっと茶葉が丸まっています。
これがぐり茶が【ぐり茶】と呼ばれている由縁です。
なぜ【ぐり茶】が「ぐりっ」とした形になるかご存知でしょいうか?
理由は、生葉から荒茶に仕上げる工程の違いからです。
お煎茶、深蒸し茶には精揉(せいじゅう)という工程があります。
精揉というのは茶葉の形をまっすぐに仕上げる工程のことです。
精揉イメージ図
機械で上記の図のように緑茶独特の細く伸びた形に整えるため、茶葉内部の水分を取り除いて乾燥を進めながら、人間が手で揉むように一定方向にだけ揉みます。
ぐり茶の荒茶を製造するときにはこの「精揉」工程がなく、代わりに「再乾(さいかん)」と呼ばれる工程になります。
上記の写真が「再乾機」と呼ばれるもので、蒸し上げた生葉の水分を抜き乾燥させるため、精揉工程のように茶葉をゴリゴリと傷めることなく、遠心力を利用し優しく乾燥させます。
この「再乾」工程でぐり茶独特の「ぐりっ」とよじれた茶葉の形が生まれるのです。
味も、精揉のように揉むことも無いので、茶葉本来がもつ旨味成分が流れることがないのもこの工程の特徴です。