5月21日
みなさんはお茶の日というものが存在するのをご存じでしょうか?
1つは”国際お茶の日”で5月21日となっています。
これは国連が2019年の総会で定めたもので、お茶に関する長い歴史と文化的、経済的意義の認識を高め、お茶の持続的な生産・消費・貿易の促進を目的としたものです。
10月1日
また、日本独自のものも存在します。
1つは10月1日で、これは天正15(1587)年10月1日に豊臣秀吉が北野大茶湯を開催したことに由来しています。
大茶湯には多くの人が詰めかけ、数百人がお茶を立てたんだとか。黄金の茶室では秀吉秘蔵の茶碗や名器も展示されていました。さらに年齢や身分、国籍を問わず、誰でも参加できるものだったと伝わります。
10月31日
もう1つは10月31で、こちらは鎌倉時代に栄西が宋からお茶の種子や製法を持ち帰ったことに由来します。栄西は臨済宗の開祖で、お茶を日本に広めた人物です。
このようにお茶の日が秋にあるのは、現在では新茶といえば4月~5月ですが、秀吉が北野大茶湯を開催した頃は、新茶といえば秋だったからです。
初夏に収獲した茶葉を、壺に入れて低温で貯蔵し、秋まで寝かせる…今では「熟成新茶」「秋の新茶」などと呼ばれることもありますが、これこそが「新茶」と呼ばれていたのです。
採れたての新茶にはみずみずしい若草のような香りがありますが、寝かせることで青臭さが抜け、コク深いまろやかな茶葉に熟成されます。特に徳川家康が好んだとか。
新茶とは違う熟成茶の魅力をぜひお楽しみください!